アトピー性皮膚炎とは
アトピー性皮膚炎は、強いかゆみを伴う湿疹が慢性的に続く皮膚の病気です。良くなったり悪くなったりを繰り返し、遺伝的要因と環境要因が複雑に関わっています。皮膚のバリア機能が弱いため、乾燥やアレルゲンの影響を受けやすく、炎症が起こりやすいのが特徴です。
基本のスキンケア
- 保湿を徹底する:入浴後や洗顔後は10分以内に保湿剤を塗布。セラミドやヒアルロン酸を含む保湿剤がおすすめ。
- 低刺激の洗浄:ゴシゴシ洗わず、泡でやさしく洗う。石けんやボディソープは低刺激タイプを選ぶ。
- 掻き壊しを防ぐ:かゆみが強いときは冷やす、医師処方の外用薬を使用するなどで悪循環を防ぐ。
生活習慣の工夫
- 食生活:青魚や野菜など抗炎症作用のある食品を意識し、加工食品や糖分の多い食品は控える。
- 睡眠:十分な睡眠は免疫バランスを整え、かゆみの悪化を防ぐ。
- ストレス対策:ストレスは症状悪化の要因。運動や趣味、リラックス法を取り入れる。
環境整備
- ダニ・ホコリ対策:寝具を清潔に保ち、掃除をこまめに行う。空気清浄機の利用も有効。
- 温度・湿度管理:室内は湿度50~60%を目安に加湿器を活用。
- 衣服の選び方:綿素材など肌にやさしい衣服を選び、摩擦や刺激を避ける。
医療との付き合い方
- 薬物療法:ステロイド外用薬や抗ヒスタミン薬で炎症やかゆみを抑える。医師の指示に従い、自己判断で中止しないことが重要。
- 長期的な視点:アトピーは「寛解(症状が落ち着いた状態)」を目指す病気。治療と生活習慣の両立でコントロール可能。
まとめ
アトピー性皮膚炎は「治す」よりも「上手に付き合う」ことが大切です。保湿・生活習慣・環境整備・医師の治療を組み合わせることで、症状を軽減し、快適な生活を送ることができます。
坂戸皮ふ科では、患者さん一人ひとりの肌質や生活環境に合わせた治療・スキンケアのご相談を承っています。お気軽にご相談ください。